
時間が経つにつれ、私が重視するようになったのは、ポーズをどれだけ深く取れるかということではなく、体内の「互いに牽制し合う」ような絶妙なバランス感でした。脚の筋肉が伸びる時は、背中もそれに合わせて引き締める必要があります。胸を前に突き出すと同時に、腰の両側には十分な余裕を持たせるべきです。上と下、緊張と弛緩は、常に互いに調和し合っているのです。
マットの上の状況がそうであるように、日々の生活も大抵は同じようなものだ。人の感情も、いつまでも張り詰めたままではいられない。ひたすら突き進み続ければ、肩や首がこわばり、心も張り詰めてしまう。時折一歩後退するのは、弱さからではなく、肋骨の両脇で呼吸を取り戻し、自分自身に少しの余裕を持たせるためなのだ。




まずは一旦立ち止まらなければ、その先の一歩を踏み出すことはできない。少しペースを落としてこそ、自分が一体何を追い求めているのかがはっきり見えてくる。一度踏み込んでしまえば、もう後戻りはできない。全力を尽くすことも、手放すこともできる。ひたすら前に進むことよりも、安定感こそが真の粘り強さだと感じる。
